どんなに社会科学が進歩しようとも、生命の神秘や運命にはあがなえません。
日本の国民皆保険制度を象徴に、日本の社会保障制度は世界でも誇れるものです。
また、海外からも治療に訪れる程、先進的な医療も享受できます。
一方で、先日、下記のような報道がありました。
インドの孤立部族、米国人宣教師を殺害か 北センチネル島
北センチネル島とは、インド洋に浮かぶ島で、物理的にも文化的にも島外とは過去に交流を持たなかったことから、未だに、インド政府も含めて踏み込めない秘境で、わかっていることは、彼らは極めて好戦的ということであり、危険なことからインド政府も立ち入りを禁止しているとのことです。
米国人宣教師が無許可で上陸しようとして殺害され、島の存在が世界的に知れ渡りましたが、島に踏み込めないことから、遺体の収容が難航しているとのことです。
先進国である日本とは対照的な島であることは間違いありません。
人の幸せは相対的なもので、その人にとっては後進国でないかもしれませんが、このような島での社会保障制度は、どのようなものであるのかは、興味を持つところであります。
日本の国民皆保険制度、米国の自己責任の傾向が強い社会保障制度、日本よりも手厚い北欧の社会保障制度と、世界的には様々な社会保障制度が存在しますが、北センチネル島はどうなのでしょうか。
例えば、北センチネル島の介護を推察すると、子だくさんの大家族で、皆で高齢の親を支えるということが考えられます。
医療が進んでいないことから、子供の生存率も日本とは異なって当然ですので、子だくさんの大家族そのものが社会保障制度を担っているのではないかと推察します。
日本のように、老後の資金を貯めて、老後は夫婦でサ高住に入るというような人生設計ができる環境と北センチネル島は対照的であるはずです。
今後、このような島の状況が解明される可能性もあると思います。
先進国の医療や社会保障制度がなくても、島として存続してきた何かから学ぶべきこともあると思います。
北センチネル島やアマゾン奥地の秘境の部族の知恵から、我々日本も学ぶべき何かがあるのではないでしょうか。
北センチネル島と、遺伝子治療、クローン等々の最先端の医療と対照的ですが、幸福度は人それぞれで相対的なものです。
秘境から学ぶべきこと、人類が忘れてはいけないこと、必ず何かがあると考えます。
梶岡博樹