大晦日の格闘技イベント「RIZIN.14」(さいたまスーパーアリーナ)で、ボクシング元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー(アメリカ)に1回2分19秒でTKO負けを喫したキックボクシングの那須川天心(TARGET)戦をフジテレビが肝入りで放送しました。
体重差、年齢差、キック禁止のルール等々、試合前から様々な憶測を呼んだ注目の一戦です。
しかしながら、圧倒的な強さを日本で見せつけた世紀の一戦が海外メディアではフェイク(やらせ)という報道が波紋を広げています。
海外メディアがフェイクの検証
スペイン地元紙「マルカ」では、フェイクについてを検証しています。議論されているのは、那須川天心の最後のダウンシーンです。
「メイウェザーの打撃は弱かったのに、ダウン時にダブルジャンプをしている。奇妙だ。」というものです。
那須川天心戦がフェイクでない理由
日本の方なら、真剣に戦った若き勇者那須川天心選手がやらせをおこなっていないことは、明らかでありますが、ここで海外メディアに反論を展開したいと思います。
那須川天心・メイウェザー戦の視聴率は
フジテレビは過去4年間、RIZINを大晦日に放送しています。
視聴率は決して満足いくものではなく、いまだに一けた台の視聴率となっています。
そんななか、2018年の大晦日の那須川天心・メイウェザー戦では、過去最高の視聴率となりました。
22:50~23:45の生放送の中継枠が7.5%とRIZIN過去最高記録の視聴率を記録しました。
ビデオリサーチ社の調べでは、23:21の瞬間最高視聴率が12.2%で最高だったとのことです。
ちょうど、那須川天心のダウンが続いたあたりです。
紅白は抜きにして、その時間の民放の1位を記録しています。
那須川天心のダウンが続いていて、他のチャンネルからRIZINに変えた視聴者が多かったことが想像できます。
メイウェザーのファイトマネーは
一方で、メイウェザーのファイトマネーは10億円と言われております。
メイウェザーにとっては、時間給で考えると、ラウンド数は少なければ少ないほど、効率よく稼いだということになります。
フジテレビもRIZINも利益を追求する企業
フジテレビも民間企業で、高い倫理観のもとで、利益を追求する企業です。
カルロスゴーンの問題で企業の社会的責任が注目されますが、コンプライアンスを順守しながら利益を追求する企業です。
RIZINはプロレス出身の高田正彦が主宰する列記とした興行団体です。
どちらも利益を追求するだけでなく、そこが生命線でもあります。
そういった中で、生中継をしていてわずか1ラウンド2分19秒で10億円のメイウェザーを招くためのファイトマネーを投資することは考えられません。
熱心なファン以外の視聴者は、2分19秒で試合が終わった瞬間に、ダウンタウンの番組にチャンネルを切り替えることは当然の行動となります。
まとめ
①1秒でも早く試合を終わらせて効率よく稼ぎたいメイウェザー
②スポンサー維持のために、なるべく長い時間高視聴率を出さなければいけないRIZINとフジテレビ
③那須川天心選手のいい試合を魅せたいという格闘家魂
上記の3つの要素が、ガチンコでぶつかり合う、決してやらせではない決戦だったと言えます。
体重差やキックなしのルールで、世界の絶対王者に挑戦し、日本人に勇気と夢を届けた那須川天心選手に失礼な海外メディアに対し、反論しました。
梶岡 博樹